ヴェネツィアのカフェ・フローリアンの音楽

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世界最古の現存するカフェ

イタリア・ヴェネツィアには、今からおよそ300年前、1720年創業の老舗カフェがあります。

Caffè Florian (カフェ・フローリアン)」は、サン・マルコ広場に位置する、歴史ある趣深い建物です。

300年前に出来た当初は、「凱旋するヴェネツィア(Alla Venezia Trionfante)」という名前でしたが、わずか数ヶ月でヴェネツィアの人々は、カフェの創設者フローリアン・フランチェスコーニの名にちなんだ「フローリアンのカフェ」と呼び始めたそうです。

https://caffeflorian.com/florian-venezia/storia

長い歴史と共に歩んできたカフェ・フローリアンは、戦時下も多くの人々を受け入れました。いつも多くの人々であふれ、時節柄、政治の話はもちろん、時にはファッション・街の噂話など、さまざまな話題が飛び交っていたといいます。

ヴェネツィアは、その地形と周辺の都市からもわかるとおり、近隣国と近い距離にあります。18世紀から19世紀は、オーストリアフランスの支配下になったこともありました。

創業当初、カフェにはガラス窓がなく、とてもシンプルな内装の2つの部屋のみでした。18世紀の半ば、おそらく競合のカフェに負けないよう、部屋を増設して規模を拡大したとされています。

現在の内装に落ち着いたのは1858年。カフェのオーナーたちは、建築家ロドヴィコ・カドリンに、2つの部屋を追加して店舗を全面改装するよう依頼しました。その結果、その豪華な部屋は今日まで変わることなくその姿を残しています。

水の都・ヴェネツィア|ラグーナの上にある島々

ヴェネツィアは、周囲が海に囲まれた海上都市。イタリア半島の北東に位置します。「ラグーナ」といわれる水深の浅い水域の上にあります。

©️Lana Jess Home
  • ヴェネツィアの船がみえる街並み

約10年前のヴェネツィアの様子(筆者撮影)

訪れた方ならご存知のとおり、移動手段ゴンドラ。ヴェネツィア湾に面した、大小多くの島々の数は、およそ170島にも及びます。

ゴンドラは、プライベート乗船と、他のお客さんとの乗り合い乗船がありますが、おおよその所要時間は20〜30分程度で、乗り合いだと25ユーロ。日本円で4,600円程度となります。

一方プライベート乗船は、6名まで乗れて、一人あたり80〜100ユーロ。日本円で14,700円程度なので、かなり高額といえます。しかし、伝統的な水上移動手段と船頭の職業保護を目的として、価格協定が結ばれているものなので、金額の交渉はできません。もしも、価格交渉に応じる船頭さんがいたら、操縦免許を持っていない可能性があるので、警戒した方がよいそうです。

カフェ・フローリアン名物|バンド生演奏

そんな水の都・ヴェネツィアにあるカフェ・フローリアンでは、音楽のバンド演奏をリアルタイムで聴くことができます。

サン・マルコ広場に行くとどこからとも聞こえてくる音楽は、紛れもなくこのカフェの楽器隊による演奏といえるでしょう。公式サイトによると、4月から10月の暖かい季節限定で実施されるそうです。

筆者が約10年前に訪れた際にも、素敵な音楽が演奏されていました。

曲名がわかる方ぜひお知らせください…!

20世紀初頭からこのバンド生演奏が開始され、今ではカフェの伝統を守りながら活気づける大切な存在といえます。オペラクラシック、そして現代ポップス音楽まで幅広く演奏されています。一期一会の演奏に、多くの人々が足を止めて聞き入ります。

絵画に描かれたカフェ・フローリアン

ここまでご紹介してきた、伝統と歴史をもつ「カフェ・フローリアン」は、1720年12月29日に創業されたことから、その年代に描かれた絵画作品にも見ることができます。

作者のカナレット(Giovanni Antonio Canal, 1697‐1768)は、ヴェネツィア共和国の画家版画家として活躍し、父も画家、そして甥のベルナルド・ベッロットも風景画家でした。

まるで写真のような写実的な描写は、「Veduta (都市景観画)」に分類されます。これは、当時世界各国を旅する貴族の間で、その都市の景観がよくわかるものとして大変人気を博しました。

イタリアの都市、とくにこのヴェネツィアを描いた作品は、国際的にも需要があり、カナレットは多くの作品を残しました。

本作は、ニューサウスウェールズ州立美術館東京富士美術館に収蔵されています。

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